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グルジアワイン

2014年06月06日

「ロシアの人ってのは、どんな感じなんですか?」
ソ連崩壊のころ、ロシア取材の経験豊富な先輩に尋ねたことがある。

「ああ、そりゃねえ。明日テストがあるとするだろ。一夜漬けで猛勉強しなければならないよな。ロシア人はそこで緊張するんだよ。緊張して緊張して緊張に耐えきれなくなって、つい、ウオッカを飲むんだよ。飲みだすと、また飲みたくなって飲み続けて酔いつぶれて、ふと気が付いたら朝になってた。ま、こんな感じかな」。
あくまで先輩のイメージだと思う。
ホントだとすれば、私にとってはとても理解しやすい人たちである。

ロシアの酒といえばウオッカが思い浮かぶが、旧ソ連地域に範囲を広げると有名なワインがある。
グルジアワイン、モルドバワイン、クリミアワイン……。
黒海沿岸の温暖な地域で、ブランドワインは育つ。
そして、ブランドワインが育つ地域は揉めごとが多い。

アゼルバイジャンの紛争地ナゴルノ・カラバフから、夜行列車でグルジアの首都トビリシに向かったことがある。
「トビリシに着いたら、シャシリク(ロシア料理のひとつ、肉の串焼き)をつまみにグルジアワインだな」。
到着したトビリシは、内戦で破壊された街だった。
宿泊するホテルでは、無頼な感じの民兵が自動小銃を抱えてうろついている。

シャシリクにグルジアワイン、どころではなかった。
食べ物のない私たちを気の毒に思ったホテルのフロントが、夕食に持ってきたパンとリンゴを分けてくれた。
グルジアの人は親切だったが、そこではグルジアワインは味わえなかった。

先日、ロシア料理の店に行き、シャシリクを食べた。
ついでに「グルジアワインも飲みたい」と言ったんですね。
ロシア人のウエイトレス(ひょっとしたらウクライナ人かもしれないが、私には区別はつかない)は、「ない」という。
何度か押し問答したら、結局グルジアワインは出てきた。

CNN.co.jpをはじめ、国際ニュースではロシアが焦点のひとつとなっている。
いいところもあれば悪いところもあるのは、どこの国の人も同じ。
そして、それなりに付き合うと親しみは生まれる。

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