「便利」に「安全」に
2014年08月29日
数年前に、朝日新聞社の社員5000人にスマートフォンを配布して、まず、社内メール閲覧から始めて、順次、一部の業務にも利用してもらうというプロジェクトを担当したことがあります。
社外で仕事をしている社員の利便性を高めるための取り組みでしたが、一方で、社内メールや資料を閲覧するために、自分のフリーメールに転送しているのを解消する狙いもありました。
「会社から貸与されるスマホではなくて自分のスマホを使えないか」「タブレットも使えるようにして」という声があがる一方、「スマホを紛失したり盗まれたりしたときの情報セキュリティーは大丈夫か」という声もあり、運用ルールづくりも含めて調整に汗をかきました。
8月27日に秋葉原で開催したZDNet Japanの「エンタープライズモバイルセミナー」は、「あのころ、このセミナーを聞いていれば……」という、さまざまな示唆にあふれた内容でした。
詳細は、ZDNetで紹介されますが、「BYOD(Bring Your Own Device)」で私有端末でもセキュアに使うためのさまざまなソリューションや丸紅株式会社で実際に導入された際に、ご苦労された点などなど、今後、取り組まれる企業にはご参考になることが多いと思います。
余談です。
スマートフォンを配布して、使い方を説明するユーザー研修の際に「俺はガラ携で十分。こんなもの使わないよ」とぶつぶつ言っていた年配の社員が、後日、「いろいろ使っているとバッテリーがすぐ減るんだけど、どうしたらいい?」と尋ねてきました。
ともかく、まず使ってみてもらい、それからシステムや運用を改善していくことが大事ですね。丸紅の一瀬友里さんのセッションでのご指摘に深く同感しました。
セミナーは、たいへん盛況でした。ご参加いただきました方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。 (相楽)