終わりのない「戦争」
2015年04月16日
「セキュリティ投資の償却より攻撃手法の進化の方が早い」
4月15日に開催したZDNet Japan セキュリティセミナー/標的型攻撃「 セキュリティ再考-脅威の侵入を確実に察知し、侵入後の被害を拡げにくいシステムのあり方は?」では、サイバー攻撃との戦いを日々続けている方々から、具体的な事例に沿った実践的な対策をうかがうことができました。
冒頭の発言は、ヤフー株式会社社長室リスクマネジメント室プリンシパル高元伸氏の特別講演での、日々の戦いの実感がこもったご指摘です。
サイバー攻撃は繰り返されるものだと覚悟して、「守るものは顧客の利益と企業の信頼」という信念のもと、必要な対策の「地道な継続」しかないとのご説明は、たいへん説得力がありました。
基調講演をしていただいた独立行政法人情報処理推進機構技術本部セキュリティセンター情報技術ラボラトリー研究員の佳山こうせつ氏が、サイバー攻撃をする側は「グランドデザイン」を描いて仕掛けてきているのだから、守る側も「グランドデザイン」が必要だ、と強調されていたのも印象的でした。
情報セキュリティの最前線の戦い方が、ますます難しいものになっていること、そして、その最前線に立たれている各企業の担当者の方々の心休まることのない連日のご苦労をあらためて知ることができた一日になりました。 (相楽)