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営業スタイルはどう変わる

2015年07月01日

  かつて、大規模なシステム構築プロジェクトを担当していたとき、数多くのベンダー企業の営業マンの方々の訪問を頻繁に受けました。忙しいときにはちょっと面倒でしたが、お互いに時間があるときには、たわいもない雑談の花を咲かせることも多かったです。

 それだけに、いざ構築ベンダーの選定が決まり、「落選」組の営業マンの方にそれを伝えるのは、ほんとうに気が重い仕事でした。ふだん親しく接していただけに、落胆ぶりを見ると、いっそうつらくなりました。

 とはいえ、プロジェクトを進めるうえでは、システムの品質とコストが最優先で、「情」が入り込む余地はいっさいありません。

 6月29日に開催した「CNET Japan Conference 2015 Summer マーケティング革新 BtoB企業のマーケティング戦略を変えるMAの真実」では、そんな旧来の営業手法が、デジタルマーケティング戦略導入によって、大きく変わりつつある現状を詳しく学ぶことができました。

 個人の日常的な買い物の際、まずネット情報を調べ、価格や口コミの評価を比べるのはごく当たりまえになっています。そのうえで、店頭で目当ての商品の実物を最終的に確認して購入します。

 BtoBのビジネスでも、それがごく普通になっているということですね。Conferenceで講演いただいた方々は、顧客の6割は営業担当者に会う前にベンダーや製品を決めているという調査結果をまず大前提として強調されていました。

 そのような顧客の状況に対応して、マーケティングオートメーション(MAツール)導入を急ぐ企業が多いようです。Conferenceでは、まず戦略をしっかり固め、マーケット部門と営業部門の連係がきちんととれる組織をつくらなければ失敗するという、たいへん示唆に富んだアドバイスをいろいろ聞くことができました。

 発注する側の立場に立ってみた場合、個別の要件や課題をくみとってもらい、メールマガジンなどを通じて、的確な製品情報や参考になる他社の導入事例などの紹介を受け、候補をじっくり比較検討したうえで選定ができれば、納得感も高まるでしょう。

MAツールは、さまざまな製品がどんどん進化をとげている途上のようです。それが、BtoBのマーケティング手法や営業スタイルをどう変えていくのか、たいへん興味深い分野です。 (相楽)

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